東京タラレバ娘
©東村アキコ / 講談社
『東京タラレバ娘』は東村アキコ先生原作のコメディ。タイトル通りなんですが、「○○だったら」「○○していれば」という「たられば」を言っているうちに33歳独身になってしまったアラサー女性たちの物語です。読んでいると「そうそう!こういうことあるんだよ・・・!」ってリアルに同意してしまう描写がいっぱいあって、共感できるところがたくさんあります。
ドラマは登場人物の年齢設定が異なっていたりと、ちょっとアラサーの独身大人女子たちには共感しにくい・・・という声も聞かれるので、是非先入観を持たずに原作を読んでみていただきたいです。
娚の一生
©西炯子 / 小学館
『娚の一生』、これで「おとこのいっしょう」と読みます。少し古い作品ですが、西炯子先生原作で、とあるきっかけから始まった30代半ばの独身女性と壮年男性との同居生活を描いています。2015年には映画化もされています。
アラサーとアラフィフの組み合わせは新鮮ですよ。今まで同年代か、少なくとも恋愛対象は5歳上までが限界だろうなあ、なんて思っていた私も、この作品との出会いでそんな考えを覆されました。大人だからできる純愛、恋に臆病な主人公への共感、そして素敵なおじさま、いろんな意外性が次々投入されて、ぐんぐん読み進められる作品です。
おひとり様物語
©谷川史子 / 講談社
『おひとり様物語』は現在も不定期で連載中の谷川史子先生の作品です。谷川史子先生は『ちはやぶるおくのほそみち』『各駅停車』『君と僕の街で』『くじら日和』など、心にじーんと響く恋愛物語を数多く描かれている、私の大好きな作家さんです。
登場人物の心情を細かく描き分ける方で、切なさや優しさを感じさせるエピソードも多数あります。大人になった自分でも等身大の姿に重ね合わせて読めますよ。ファンとして谷川史子先生の作品はおすすめです。
先生の白い嘘
©鳥飼茜 / 講談社
『先生の白い嘘』は鳥飼茜先生の作品で、現在も連載が続いています。この作品は内容がなかなかショッキングで、ジャンルは青年コミック。でも性的に過激な描写はあまりないので、直接的な表現が苦手な方でも読めます。もっとも、主人公の発言には「えっ、そこまで言う・・・」と思わず引いてしまうところもあったりするので、読んでいてあまり気分が良くないと感じる方もいるかもしれません。
ただ、読んでいると考えさせられることの多い作品で、セリフもメッセージ性が非常に強いです。男性が読むのと女性が読むのとでは得る感想も違うのではないでしょうか。私にとって、「性」や「暴力」、「男性」と「女性」の違いについてあらためて考え直すきっかけになった作品です。
コウノドリ
©鈴ノ木ユウ / 講談社
『コウノドリ』は鈴ノ木ユウ先生の作品。2015年にはドラマ化もされましたね。産婦人科を舞台に、医者と天才ピアニストのふたつの顔を持つ主人公を描いています。原作者の鈴ノ木ユウ先生が熱心に取材を行っており、医療関係者でも納得するほどの非常にリアルな描写が話題になりました。
産婦人科という新しい「命」に携わる場所が舞台なだけに、シリアスな展開や悩みが随所で描かれます。現実に社会問題化している妊婦の受け入れ拒否や、マタニティーブルーなど、「将来自分が妊婦になったらここは絶対に知っておきたいよなあ」と思うような話がたくさんあります。そしてそれ以上に、涙せずにはいられない場面もいっぱいなので、すっきりしたいときに引っ張り出すこともあります。
ハッピー・マニア
©安野モヨコ / 祥伝社
『ハッピー・マニア』、今の若い世代は知らない方も多いかもしれません。安野モヨコ先生原作で、ドラマ放送はなんと1998年。これこそ思い出の恋愛漫画、といえそうですね。当時の私は「大人の女性の恋ってこんな感じなのかな・・・?」って少し遠い目線で読んでいましたが、今になって読み返すとまた違った気持ちになれます。
シチュエーションは『東京タラレバ娘』に結構近いところもあるから比べている方もいますよね。私にとっては『ハッピー・マニア』の方が今の自分にドンピシャ! な感じで、独身で彼氏もできたことがない自分だけど、理想の恋をして結婚したい・・・そんな気持ちを代弁してくれているような気分になります。
ここでピックアップした作品はどれも思い入れの強い作品でどれが一番なんて決められないですが、新しい作品も古い作品も電子漫画なら気軽に読むことができます。無料サンプルが公開されている作品ばかりでもありますし、是非手が空いたときに見てみてくださいね!